正しく測定するためのポイント

正しく測定するためのポイント

体温測定のポイントと注意点

まず気を付けておきたいのは、体温計を差し込む角度です。一般的にわきの下で測ることが多いと思いますが、水平にしてしまうと体温計の温度を感知する部分がわきの下中央のくぼんだ部分に密着しないので、正確な数値を測ることができません。45°で差し込むようにしましょう。
また、どちらのわきで測るのかも重要なポイントです。血液循環の関係から、適切な方を選ぶ必要があります。横を向いて寝た状態の場合、下側の腕は圧迫され循環が悪くなることによって温度が低くなるので、上側のわきで測定しなければなりません。ただし、どちらかに麻痺がある場合はこの限りではありません。麻痺がある側は血液循環が変動しやすいため、体温も変化します。このため、麻痺のないほうのわきの下で測定する必要があります。

脈拍測定のポイントと注意点

手で触れて脈拍を確かめる際に気を付けたいポイントは3つあります。1つめは、親指を使うことです。自分の脈拍と混同してしまう場合があるので、避けるようにします。2つめは、指の先を使うことです。爪が当たって不快感を与える恐れがあるため、指の腹を使うようにします。3つめは、強く圧迫することです。血流が途絶えてしまう可能性があるので、してはいけません。
また、1分間行うことが一般的ですが、30秒間で測定した回数を2倍して測定値とすることもできます。この場合は実際に1分間測定した値ではないため、記録を残す際には33回×2/分などとして区別できるように記載したほうが良いでしょう。ただし、不整脈などの疾患がある場合は少しの変化も見逃さないようにするため、通常通り1分間の測定を行うようにします。

血圧測定のポイントと注意点

上腕で測定する際に気を付けたいのは、圧迫されていないかどうかという点です。服を着たままの場合が多いと思いますが、測定する側の袖をまくり上げてもらう際に腕を圧迫していないかどうか確認する必要があります。もしも袖口がきついなどで圧迫されている様子が見られたら、測定側の腕だけ服を脱いでもらうのも有効な方法です。また、場合によっては足首や太ももで測定することもできます。太ももで測定する際には上腕用の道具を使うことができないので、太もも用のものを用意する必要があります。
再度測定する場合には、最低でも2分間以上空けるようにします。高血圧や動脈硬化などの症状がある人を測定する場合には、より正確な数値がわかるように注意を払いましょう。

更新日:2019.11.25

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